韓国には民俗村という古民家の集落がいくつかある。 たいていは民家だけが残され村丸ごとの博物館状態となっている。 しかしここ大邱からほど近いハンゲ村にはまだ実際人々が住み、古きよき韓国の農村の姿を見ることができる。 ここで出会ったのは李洙仁さんという元会社経営者。 長年都会で会社を経営してきた李さんは、村を昔ながらの姿に復活させ守るために会社をたたみ、生まれ故郷のハンゲ村に戻ってきた。 コンクリートだった道を土に戻し、来年には電柱を地下に埋め昔の景観をまず取り戻すという計画だという。 李洙仁さんとともに、伝統料理のレシピを完全に記憶している女性、李戌履さん(80歳)のお宅も訪ねてみた。 戌履さんはキムチを手もみしながら、 「バカヤロー」 「チョセンジンハナニヲヤッテイルノカ」 「メシメシ」 「キサマ」 など旧日本軍が使い、すっかり記憶から抜けなくなってしまった言葉の数々を教えてくれた。 日本がこの国を侵略し、植民地としていた爪痕がこういう田舎のおばあちゃんの脳裏に刻まれていることがかなりショックだった。 ただし今ではお二人とも反日感情はないという。 「あれは昔のことですし今は日本人相手に何か新しい商売でもしてみたいわ」 と李戌履さんは笑う。 この時取材した 世界の窓 韓国ハンゲ村「消えゆく農村」は8月2日金曜日よる11時54分からBS−TBSで放送されます。